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九州大学サブカル研(宮台真司さん×大学生100人)



【アナウンサー】

長引くコロナ禍、気鋭の社会学者が大学生のリアルに向き合いました

哲学から映画さらにサブカルチャまで幅広い

社会批評で知られる東京都立大学の宮台真司さん

九州大学の学生らと本音で意見を戦わせました


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■学生

   大学一年で学校がロックダウンになって、

   ずっとオンライン授業容だった

   っていう感じだったんですけど、分かんなかったら分かんないままで

   終わっちゃってしまったり。。


   ■宮台さん

   それはさ、オンラインだからじゃないんじゃないかなと思うのね

   授業をする側の無能力ゆえにそうした状態が起こったのだと

   多分断言できると思います

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【アナウンサー】

勉強や人間関係、そして将来などについて

大学生が今抱える思い議論は一体どのような展開になったでしょうか

昨日のシンポジウムには会場の学生などのほかオンラインで繋がった人も含め

100人が参加しました

議論の出発点はコロナ禍での人との繋がりでした

オンライン授業が増え友達との関係が希薄に

そんなデメリットばかりがクローズアップされるなか

学生からはクールばな意見も出ましたので


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■学生

   若者がコロナ禍で絶望したんじゃないか

   みたいな感じで言われるんですけれども

   そこまで大きく変わったかなって思うところもあるんですね

   オンラインになったことで結構活動の幅が広がったりとかした面もあった。


   ■学生

   部活の仲間と関われなくなったことはなんか寂しいというより

   いい距離を一旦置くことができたみたいな。

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【アナウンサー】

距離感はむしろ好ましいとする捉え方について

宮台さんは若い世代の人間関係が希薄になっているからだと指摘します


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■宮台さん

   映画や小説を体験した時にね

   「駆け落ち」って出てくるよね

   1970年代の日本の映画ぐらいまではよく描かれている

   それはなぜかって言うと「リアル」だったからです

   「いざとなったら2人で逃げよう」という

   セリフを言ったことは僕は何度かあります。若いころに。

   でも例えば〇〇さん(学生Aさん)とか□□さん(学生Bさん)は

   考えたことすらないでしょ

   全てを捨てて二人でいいよって。


   ■学生

   「あんまりリアリテイない気がしますね」


   ■宮台さん

   それが時代の変化ということなんだよね

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【アナウンサー】

そして議論は今の若者を孤独感

そして生きづらさに及びます


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■学生

   僕自身も、自省癖というか

   一人でこもって考える癖があるんですけど

   ■学生

   僕自身も、自省癖というか

   一人でこもって考える癖があるんですけど

   俺ってクズだな、とか、

   俺ってヘタレだったな。。っていう

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【アナウンサー】

これを聞いた宮台さん

自分を肯定するためには

一人考えるのではなく

人と関わることが必要だと訴えました


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■宮台さん

   今は多様性っていうのかもしれないけれそ

   多様性とは、お互い違うから認め合って一緒に生きましょう

   じゃないんですよ


   本当の多様性とは

   自分と違うカテゴリ(種類)のやつがいじめられているとか

   疎外されているときに自分事として感じられるかどうか

   実際にそういう感情の働きが生じるかという問題だよね

   だから人と関わる体験を通じて成長が必要だということになるわけです

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【アナウンサー】

他者への共感が大切だと説く宮台さん。

すると

別の学生から。。。


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■学生

   今のお話をお聞きして

   凄くあの自分で教官するところがあって

   先日あのジョーカーの恰好をして

   電車内で暴れるみたいな

    ========上記事件のニュース映像======

    十月に東京の電車内で

    乗客が刃物で襲われるなどして

    17人がけがをした事件

    学生は逮捕された

    福岡市の25歳の男のことを

    人ごととは思えないといいます

    ========上記事件のニュース映像======

   それ見てるのは自分では全く他人事とは思えなくて

   自分もそうなる可能性があったしそういう人(容疑者)に対して

    全く別個の人間として攻撃することができるのか

   っていうそれがあることによって

   すごく生きづらいというのが自分の中にあって

   社会システムの中で生きていくっていうことに関して

   非常に不利に感じられることがあって。。。

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【アナウンサー】

宮台さんが説く他者への共感

しかしこの学生は男のことを人事と思えない

自分は社会から浮いているのではないか

と感じるというのです

宮台さんは。。。。


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■宮台さん

   本質的な質問ありがとうございます


   生きづらさ問題。

   ある種の感受性の豊かさを持っていると

   この社会はそのぶん、生きづらくなることは確実なんです

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【アナウンサー】

その上で今

感じている生きづらさを否定しないこと

そして理解し合える仲間や友人を見つけてほしい

と説きました

最後に宮台さんが若者たちに伝えたのは

幸せとは何かでした


   ~~~~~~~シーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ■宮台さん

   幸せになることを考えてほしいんですよ

   「自分だけが幸せになる」という幸せは大したことないんです

   人を幸せにすることによる享楽の方が大きいんです

   ~~~~~~~~~~~~~~~~~~


   ~~~シンポジウム後の学生のインタビューシーン~~~

   コロナ禍ってそ正直なんか自分

   そこまで絶望を感じてないんじゃないかみたいなことを思ってたんですけど

   そもそも絶望を感じていない状態に甘んじているのが良くないんじゃないか

   みたいなのをなんか改めて気付けたなっていうのはありますね

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   ~~~シンポジウム後の宮台さんのインタビューシーン~~~

   今回より重要なのは

   あの人間関係に対する期待値っていう

   僕の言う願望水準がねあんまり高くないので、コロナになったことによって

   失われたものはあまり感じないっていう側面がある

   それはかなり重大なことでね


   今日の話の一つの目的は

   人間関係に対してもっと期待しろ!

   友愛・性愛、場合によってはゼミの関係とかね

   もっと期待しろ!

   っていうことを伝えたかったですね

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【アナウンサー】

人間関係に期待しなさいとか

今なかなか言われないですし

私もあんまり言ったことないんですけれども

自分の気持ち分かってもらえないって諦めないで

自分から積極的に分かってもらえる人を

見つけていく

そういうなんか積極性みたいなのが

このコロナ禍になるのかもしれませね

なかなかそういう機会が少ないだけにね

あの僕らが大人が

ちょっと粘っこく関係かもしれないですけど

楽しんでる姿を見せていきたいな

と思いました。




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